NPO法人アレルギーっこパパの会(通称:アレパパ)の代表をしている今村です。

最近は、facebook中心の情報発信が多くなってしまい、また、イベントや雑誌等の媒体に掲載された情報ばかりをブログに掲載しておりましたが、お盆期間中も仕事をしていたためか、今、少しだけ時間的余裕が生まれましたので、この機会に今まで発信できていなかったことを、自分の言葉で書こうと思っています。

「なぜ?プロのレシピを届けたいと思ったのか?」

今月末から配信開始のこちら→「http://www.arepapa.jp/prorecipes/」のきっかけでもあります。

アレパパの活動を本格的に開始して、約2年くらい。
NPO法人になってから数えると、1年と10か月ほどです。

未知の世界にいきなり飛び込んだ活動当初のことを振り返ると、随分状況が変わりました。

取材を受けるたびにお話していますが、この活動を始めるきっかけとなったのは、「娘の食物アレルギー」と、「業界内の父親の不在」です。

名刺交換のたびに、「なぜ、“パパの会”なんですか?」と聞かれるのですが、これには、「パパも参加しようよ!」という気持ちが込められています。

決して、パパ“だけ”の会ではありません。「パパは何やってんの?」「パパたちはそれでいいの?」という、気持ちが込められていたりします。

最近になり、活動に父親・男性が関わってくれる機会も多くなってきました。

が、まだまだまだまだ、パパの参加が少ない状況なので、「パパの会」の旗は、もう少し掲げておこうかな、と思います。

少し脱線してしまいました。

さて、アレパパの活動を始めた頃を振り返ると、活動当初は外食に携わる方々に対しては、とても批判的だったな・・・、と思います。

「なぜ飲食店では出来ないのですか?」
「飲食店の方々はプロですよね?」
・・・

当時の無知ゆえの自信からくる不満を上げればきりがないのですが、心の中には、いつもそんな気持ちがありました。今思い出すと、とても恥ずかしいですね・・・。

そんな僕の目から鱗を落としてくれたのが、今回のレシピ通信講座の講師である、親子カフェil soleの「辻正博」氏なのです。

初めて出会ったときの印象は・・・、「なんだ?この目の前にいるものは?」という、未知の生物に出会った感じです(笑)

辻シェフから滲み出てくる、熱いものに触れた感じがしました。

で、初めて一緒に行ったのが、2013年のクリスマスイベント。アレパパとして、初めてのイベントです。その後、ちょこちょことやりとりしていましたが、2014年、去年のクリスマスイベント後、様々な場面で一緒に動くようになりました。今は一緒にホテルへのアドバイスや企業への提案なども行っておりますが、一緒にいて話すたびに、「料理のプロって、やっぱすごいな・・・」と思うようになりました。

これは、ホテルの総料理長や、食品メーカーの方々をも、驚かせてしまう辻シェフのクリエイティブさなのかもしれませんが・・・。

ひとつ、エピソードをお話ししますと、出張の帰りの新幹線での会話だったと思います。(出張の時は、ほぼ1日中一緒なので、朝から晩までアレルギー対応のことばっかり話してます(笑))

今村:「卵を使わないでオムライスって作れます?」

辻:「たぶん、出来ますよ」

今村:「なんでですか?」

辻:「卵の味って表現できます?」

今村:「卵の味は、卵の味・・・」

辻:「オムライスってどんな味ですか?」

今村:「ケチャップとか、トマトソースとか・・・」

辻:「じゃあ、卵の味は?」

今村:「卵の味って・・・?」

辻:「オムライスってケチャップとかトマトソースの味なんですよ」

今村:「まぁ、そういわれればそうだけど・・・」

辻:「あとは、色とか食感とか」

今村:「うーん?」

辻:「卵使わなくても、色とか食感が作れて、ソースかければ出来ると思います」

当時の厳密なやりとりとは、ちょっと違うところもありますが、こんな感じの会話をしました。

この時点で、辻シェフの頭には、あれとこれとこれで、こう作るってのが、大方できているらしいのです。それも、似せただけの料理ではなく、「オムライス」。このオムライスは、まだ開発していませんが、そのうちできるのだろうと思います。

「使えなければ違うので作ればいい」

簡単に聞こえますけど、これを形にすることは普通の人にはできません。

もうひとつ、これを象徴しているのが、il soleの「ケーキ」。

これは、アレパパに相談いただく企業の方々みんなに食べてもらっているのですが、みんな決まって一言目は

「うん、うまい。ケーキです。」

という言葉が出てきます。(ちなみに、ケーキを出すときは、何も言わずに出します)

卵・乳・小麦は使っていないことは、誰もが信じられないようですが、使っていないのだから、使っていません。il soleに来店するアレルギーっ子たちも食べてますので、間違いなく使っていません。

このケーキも、ここに至るまで、シェフはいつも「これはケーキじゃない」と言っていました。その当時の僕にしてみると、十分ケーキなんですが、スポンジの軽さや食感が、ケーキじゃなかったと言っていました。

しかし、ここまで出来てしまう。
これは飲食店を経営していて、料理で生きると覚悟を決めた人だからこそ出来ることでしょうし、多い時には来店者の半分が食物アレルギーで、全てのアレルギーに対応してきた辻シェフだからこそ、だとは思います。

ただ“似せる”ではなく、“誰が食べても美味しい”。
最近は“気づかない”というところまで進んでいます。

僕は企業で講演をすると、栄養士の方とお話したりする機会もあったりしますが、この、味、食感、香りという、料理の美味しさに大きく関わる部分に関しての発想力、組み合わせる力、柔軟性は、やっぱりプロの料理人ならでは発想だなと思います。

こんなことに日々触れていて、広めたいな、と思うようになったわけです。

自宅で、il soleの味を楽しめるようにしたい。
日々、レシピに悩んでいるママやパパに、今まで味わったことがない料理を届けたい。
日本全国のアレルギーっこに、il soleの味を届けたい。

そして、他にもアレルギー対応がたくさんできる料理人に出会って、彼らのレシピをもっと伝えたい。

とは言っても、プロの料理人にとって、レシピは商売道具であり、アレルギー対応レシピは、これまで開発に開発を重ねて創り上げてきたものです。が、それを惜しまず出してくれるのが、辻シェフの人柄であり、第一弾がスタートできました。

アレルギー対応レシピは、今までの常識を根底から覆すレシピだといつも思っています。

と、長々と書きましたが、プロのレシピ通信講座は、撮影をしてくださった田代さんが、「シェフ、ここまで公開しちゃっていいんですか?」と撮影中に聞いてしまうくらい、プロのノウハウが満載です。

届けるなら、最高のものを届けたい。
第二弾、クリスマス前の講座では、イルソーレのフワフワスポンジケーキも予定していて、第一弾は、このスポンジケーキを作るための基本が入っています。

今まで色々な卵・乳・小麦を使わないケーキを食べてきましたが、間違いなく、il soleのケーキが一番おいしい。もちろん、他の料理も美味しいです。

そんなものを皆さまがご家庭で作れるようになれば、アレルギーっこの笑顔がもっともっと増えると思って始めました。

今月末、配信開始です。

おうちでできる、卵・乳・小麦を使わないプロのレシピ通信講座
http://www.arepapa.jp/prorecipes/